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仕事について
生徒さんの書かれた Made-up story の中の表現です。
「家族の為に働いている」と言いたかったそうです。
I am working for my family.
一見何の問題も無いように思われますね。
確かに日本語では「家族の為に働く」と言いますが、英語では work for の後に来るものは、働いて給与を支払ってもらう会社や商店です。
もし家族が経営している会社で働く場合ならI am helping our family's business.
という言い方になり、やはり work for の後にmy family が来るような表現にはなりません。
「家族の為に働く」と言いたいならI am working hard to provide my family with what they need.
このように表現すれば意味が伝わるでしょう。
「どこの会社で働いているのか」を人に尋ねる時に生徒さんがよく使われるのが下記の表現で、文字通り『英作』して
Where do you work?
Which company are you working for?
と質問されます。これも意味は通じますが、自然ではありません。
英語で company とは a group gathered for a social purpose で人を指します。
「会社」と日本語で理解すると、場所を指すと思ってしまいますね。
Who do you work for?
これが「どこの会社で働いているのか」を尋ねる時の表現です。
仕事で訪れた取引先の受付等、訪問先で会社名を問われる時は
Who are you with?
と聞かれるのが普通です。
乗った飛行機(利用した航空会社)を問われる時は
Who did you fly with?
と聞かれるのが普通です。
どちらも決して I am alone. などと答えないで下さい。
兄弟(姉妹)の紹介をする
下記は或る生徒さんのMade-up story での英文です。
I have two sisters. The elder sister is going A University and another is B University.
英語では、2人いる(または2個ある)場合に、一方は......、他方は......、と表す時は決まった表現があります。
One , the other と表現します。
また、兄弟(姉妹)を表す場合も、日本語の様に年齢の上下で区別して表す事を普通はしないので、elder , youngerとは表現しません。
時制も日本語では「A Universityに通学しています」だから進行形にしたくなりますが、goes toで表すのが良いでしょう。
以前にも説明しましたが、Be動詞の使い方を日本語の「......です」に影響される結果、「another is B University」と表現してしまいますね。
Be動詞を使うとA=Bと言う関係に基本的になります。
つまり、AがBそのものであるか、AがBの状態である事を表します。
ですからこの英文では another = B University になってしまう訳です。
『英作』する結果の落ち入り易い間違いですね。
Another is a student of B University とするならA=Bの関係が成り立ちます。
上記の英文なら
I have two sisters. One goes to A University and the other goes to B University.
このように表すのが良いでしょう。
文法をしっかり勉強していても『英作』するとこの様な単純な英文でも間違ってしまいますね。
英作ではなく、状況を伴って覚えた英語を使っていく事でのみ、この様な間違いを避ける事が出来るのです。
履歴書の英語
A) I saw your advertisements for Japanese instructors with good command of American English in the "The Japan Times" and I beg to tender my application for the post. I was born in Seattle Washington, U.S.A. If you give me a chance to try, I shall be much obliged.
B) In response to your recent posting for the position of English Instructor with your school, I would like to introduce myself as an excellent candidate to fill this position. It is with great interest that I am contacting you.
上記の(A)(B)は、いずれも当学院の講師募集に応募された方の履歴書と一緒に送られてきた文章です。
一読してお解りだと思いますが、(A)は日本人の応募者からで、(B)はアメリカ人の応募者からです。
同じ動機で送られてきた文章ですが、いかに英文が違うかです。
日本人応募者の英文は、典型的な日本語英語ですね。
日本人ですから、完璧にネイティブと同じ発想で英文を書くことは不可能かも知れませんが、それを目指した英語の勉強でなければ、その努力はまったく報われていないと言わざるを得ません。
この方は求職中で、おそらく求人広告をくまなく読まれていることを想像するのはたやすいと思います。
その結果、当学院が講師を募集していることを知り、このような英文をわざわざ添付してこられたわけです。
(履歴書を英文でとは要求しておりません)
それなら I sawでは正確ではありませんね。
そのような行為を想像すれば、当然 I readが適切だと思います。
次に、「求人広告」は英語では「Help Wanted Ad」と言い、確かにadvertisementなのですが、単にadvertisementと言われると、当学院の宣伝のような印象を受けますね。
また、複数形を意図して使われているなら、この方は以前から当学院のことが気になっていたのでしょうね。
ひと月かふた月に1度くらいの頻度で求人広告を掲載していましたので。
I beg to tender...ですが、英文がおかしいというより、これは文化の違いです。
法的には応募者と募集者は対等です。
私たちが美徳とする所の謙遜、譲歩の態度はアメリカ文化では通用しないどころか、能力がない者と受け止められます。
また、for the postの表現ですが、postは、一般的に公の任務やハイランキングの役職勤務などに使用され、
講師のような職責には使用しないのが普通です。
(B)のアメリカ人からの文章には positionと書かれていますね。
これが適切でしょう。
I was born....は、アメリカ英語は大丈夫だと印象づけるために
書かれたのだと思いますが、これは典型的な日本語発想の英文ですね。
英語発想でこの文を読めば、何を意図してこの一文を書いたのかまったくわかりません。
体験レッスンで私のプロフィールをお読みになった方は、私が中国の上海生まれと知ると、3人に1人くらいの割合で先生は中国語もお出来になるのですか、と質問されます。
その国で生まれたから、その国の言葉が話せるわけではありませんね。
この方も、アメリカで生まれ、中学あるいは高校卒業まで現地の学校で教育を受けたとか、そのような説明をしなければ意図している内容は読み手には伝わりません。
私たちには言外の意味といいますか、行間を読む習慣があります。
アメリカ生まれだと言えば、「当然アメリカ英語は大丈夫だ」と読み手は理解するのですね。
日本語のコミュニケーション方法の典型的な例だと思います。
If you give me a chance to try, I...の文はワークシートを書けばおわかりになると思うのですが、try WHATがありませんので、何をtryしたいのか理解できません。
たぶん皆様なら、面接なり、採用して仕事をやらせてほしいなど、そのようなことを言っているのだろう、と理解しますね。
しかし、英語は書かれていない内容を推察する言語ではありません。
ベンチなどの張り紙で「ペンキ塗りたて」と注意書きをします。
塗りたてだから、触るとペンキがつきますので注意して下さい、と理解するわけです。
これが私たちのコミュニケーション方法ですね。
しかし英語だと、だから何なのですか、となります。
はっきり伝えたいことを伝えるのが、英語のコミュニケーション方法です。
英語では WET PAINT ! と、文字通り「ペンキが乾いていない」と表現するのです。
英語は日本語のような遠回しな表現はしません。直接的なのです。
最後のI shall be much obliged.は間違いではありませんが、あまりにも古くさい表現ですね。
実際この方はある程度高齢の方でしたので、仕方ないのかも知れません。
(ボブ先生も古い人間だと思われているようですが)
(A)のような英文を書くと、この時点で不採用決定ですね。
役に立つ英語力のある方が、日本ではそれほど少ないということですね。
これは英語力がないのではなく、英語的発想の英語が話せる・書ける人が日本では少ないということです。
(A)と(B)の英文と比較してみてください。
まず、最初の In response to ですが、応募者が一般的に使用する表現です。
求人広告を見たから応募をしたのですから、応募しますと始めるのが英語的発想です。
日本語では、判りきっていることでも枕言葉として書きだすことが多々ありますが、英語では判りきっていることは言わないのが普通です。
次に、英語文化には、謙遜という言葉は存在しないのではと思うほどSell yourselfという文化です。
特に応募の場合は、面接チャンスを勝ち取らなければ何事も始まりません。
もしこのアメリカ人の応募者に2、3ヶ月でも教師経験があれば、いかに自分が優秀な教師で、生徒からも学校当局からも高く評価されていたかについて書くのは普通のことです。
しかし Introduce myself as an excellent candidateという英文を読めば、この方は教師の経験無しだと判ります。
このような場合、私たちは日本文化的な発想で、経験はないが、意欲があり頑張る決意があり......と書きたくなりますね。
It is with great interest that...の文で、是非面接をという願いを相手に伝えようとしていますね。
良し悪しの問題ではなく、英語を使うかぎりは、英語発想で英語を話す・書く努力をしなければ、所詮その英語は日本語英語で、英語国民には理解しづらいか、理解出来ない英語になってしまうのです。
アメリカンフットボールをやりたければ、そのルールに従って練習しなければ通用しませんね。
日本人だし、アメフトと似ているから相撲のルールで、と言っても、通用しないのと同じ理屈です。
余談ですが、この日本人の応募者は、40年英語の教師をされておられた方です。
英語力はおありでしょうが、「英作」発想の英語では英語の世界では残念ながら通じません。
生徒の皆様方にお配りしている「Son of Hamburgers」は読者に日本人を想定して書いたのではなく、私のアメリカ人の友人達に読んでもらおうと書き出したストーリーです。
どれくらい彼らに私の英語が通じるかのチャレンジです。
決して褒められる代物ではありませんが、覚えた英語で一生懸命書いたストーリーです。
日本の英語教師のほとんどは、残念ですが英語国ではまったく通用しませんね。
日本でのみ教師として通用するだけです。
その原因と理由は、繰り返しになりますが「学校英語」の勉強方法ですね。
「英作」英語は通じません。
無駄な努力をしないで、当学院の『英語で考える』方法でHOW TO SPEAK に留まらず、WHAT TO SAYの段階で最低もう1年くらいかけて、是非英語のロジック等を学んでいただきたいと切に願う次第です。
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